【11月29日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)と元同級王者タイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)が28日、今週末に行われるタイトルマッチを控えた最後の記者会見に臨み、会場が一触即発の雰囲気に包まれて両者が引き離される場面があった。

 ワイルダーとフューリーは、来月1日に米ロサンゼルスのステープルズ・センター(Staples Center)で勝者に高額のファイトマネーが転がり込む注目の一戦で激突することになっている。

 この日、報道陣の前で激しく罵倒しあった後、共に無敗を誇る両者は互いに怒りの形相でフェースオフをすると、本格的な乱闘に発展するかと思われた。互いにののしり合う中、フューリーが上半身裸になってワイルダーに挑戦的な態度を取ると、会見はそのまま終了となった。

 トラッシュトークで知られ、ジプシーキング(Gypsy King)を自称するフューリーがあからさまに相手を挑発すると、ワイルダーは怒り心頭に発した様子を見せていた。そううつ病と薬物依存症を克服した30歳は、王者のワイルダー(40戦無敗、39KO)に対してジャブを打ち込まんとばかりに、必ずノックアウトしてやると先制攻撃した。

 フューリーは「言っておくが、ワイルダーは土曜日(12月1日)に俺にノックアウトされるだろう」「土曜の夜には、あいつはフューリーが倒したやつだと世界が知ることになる」「この威張りくさったやつは、本物じゃない。これはフェイクで、偽者のペテン師だ。あいつを見てみると、悪玉とは思えないね。そういうふりをしているだけだ」と言い放った。

 対するワイルダーは、ステージ上でフェースオフした際に怒りにまかせてフューリーに暴言を吐いており、壇上ではそれぞれの立場にはふさわしくない暴言の応酬が繰り広げられた。 (c)AFP/Rob Woollard