【11月9日 AFP】韓国のヒップホップボーイズグループ「BTS(防弾少年団)」のメンバーが原爆投下後の様子が描かれたTシャツを着用して波紋を呼んでいるとして、テレビ朝日(TV Asahi)は音楽番組「ミュージックステーション」へのBTSの出演を見送ると発表した。

 BTSは9日放送の同番組に出演予定だったが、メンバーのジミン(Jimin)が原爆投下後に発生したキノコ雲がプリントされたTシャツを着用している画像がインターネット上などで拡散。テレビ朝日は急きょ出演を見送った。

 テレビ朝日は「メンバーが着用されていたTシャツのデザインが波紋を呼んでいる」と指摘し、着用の意図について所属レコード会社と協議を進めたが、最終的に出演を見送ったと発表した。

 BTSは出演見送りについて「楽しみにしていただいたファンの皆様には残念な結果となり、お詫(わ)び申し上げます。BTSは今後も、よりいい音楽とステージでファンの皆様とお会いできるよう努めて参ります」とする声明を発表したものの、理由については言及しなかった。

 問題となっているTシャツにはキノコ雲のほか、日本統治からの解放を祝う韓国人の写真がプリントされ、「PATRIOTISM OURHISTORY LIBERATION KOREA(愛国心、われわれの歴史、韓国解放)」という言葉が繰り返し書かれていた。

 報道によるとジミンはこのTシャツを昨年8月15日に着用。韓国で8月15日は1945年まで続いた日本による統治からの解放を記念する「光復節(National Liberation Day)」に当たる。(c)AFP