【10月30日 AFP】強風を伴う台風26号(アジア名:イートゥー、Yutu)が30日、フィリピンを直撃し、屋根が吹き飛び木が真っ二つに折れるなどの被害が出た。台風上陸を前に、避難した住民の数は約1万人に上った。

 台風26号は30日早朝、多数の死者を出した先月の台風22号(アジア名:マンクット、Mangkhut)よりも若干南寄りの進路でルソン(Luzon)島に上陸。

 豪雨をもたらすとともに、平均風速約42メートル、最大瞬間風速約58メートルという猛烈な風が吹き荒れた。捜索隊が、今回の台風による被害規模の把握に乗り出している。

 洪水被害を受けやすく、河川が氾濫しやすい低地に暮らす1万人近くが、台風上陸前に自宅から避難した。強風により、粗末な造りの民家は倒壊、頑丈な家屋でも屋根が引きはがされ、電柱や木々がなぎ倒された。

 1か月半前に同国を襲った台風22号では、特に鉱業地区のイトゴン(Itogon)で発生した土砂崩れで100人以上が死亡。ただフィリピン災害当局は、今回の台風の勢力は前回よりは小さいとみている。(c)AFP