【10月26日 AFP】米ハワイ(Hawaii)州の離島イースト島(East Island)が、壊滅的なハリケーンの影響でほぼ消滅した。海底堆積物調査班が今週、その被害状況を調査するため現地に派遣された。当局が発表した。

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 ホノルル(Honolulu)から北西約800キロの地点にあるイースト島は、フレンチフリゲート礁(French Frigate Shoals)と呼ばれる環礁の中で2番目に大きな島。

 幅120メートル、全長800メートルというこの小島は、主に砂と小石から成る海抜の低い島で、絶滅が危惧されるアオウミガメやハワイモンクアザラシの生息地だった。

 同島は今月ハリケーン「ワラカ(Walaka)」が太平洋を通過した後、わずかな砂地を残して消滅したことが、米魚類野生生物局(US Fish and Wildlife Service)の衛星写真で確認された。

 ワラカは、ピーク時には最強のカテゴリー5に発達し、同地域を襲ったハリケーンでは過去2番目の規模を記録していた。

 海洋保護区の「パパハナウモクアケア海洋国定記念物(Papahanaumokuakea Marine National Monument)」は、「イースト島は水没したとみられる」と発表した。

 米海洋大気庁(NOAA)保護生物局のチャールズ・リットナン(Charles Littnan)局長はハフィントンポスト(Huffington Post)に対し、気候変動による海面上昇で、イースト島のような小さな砂島は存続がいよいよ困難になるという見方を示し、「今回の出来事はいかなる将来が待ち受けているかをまざまざと見せ付けている」と指摘した。(c)AFP