【9月21日 AFP】女子テニス、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2018)は20日、シングルス2回戦が行われ、大会第8シードのバーバラ・ストリコバ(Barbora Strycova、チェコ)が7-6(7-5)、3-6、7-5でエストニアのアネット・コンタベイト(Anett Kontaveit)との激闘を制し、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)の新女王となった大坂なおみ(Naomi Osaka)との準々決勝に駒を進めた。

 タイブレークにもつれた第1セットはストリコバが競り勝ったものの、試合が3時間以上にも及ぶ中で、両者は互いの無駄の多い戦いぶりにいら立ちの叫び声を上げていた。

 ストリコバは8本のマッチポイントを握りながらも、そのうちの1本をコンタベイトにパッシングショットでしのがれた。リプレー映像では打球がラインをわずかに割っていたが、チャレンジの権利を使い尽くしていたストリコバは、これに座り込んで抗議をした。

 それでもストリコバは自分の仕事に戻り、最後はコンタベイトのボレーがオーバーして勝負に決着がついた。

 一方、イタリアのカミラ・ジョルジ(Camila Giorgi)は6-2、2-6、6-4で第1シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)を撃破し、同選手の3年連続のタイトル獲得の望みを奪い去った。

 ジョルジは強烈なストロークを繰り出すなどして第1セットをわずか38分間で制し、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で8強入りを果たした実力を示した。

 第2セットは全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)女王のウォズニアッキが、鋭いバックハンドでジョルジのリターンミスを誘って勝負を振り出しに戻した。

 しかし、最終セットではジョルジが再び強烈なフォアハンドでブレークに成功してゲームカウント4-3とリードを奪うと、最後はとどめとばかりにバックハンドを強打。ウォズニアッキのリターンは浮いたままネットに引っかかり、約2時間の試合に決着がついた。

 世界ランク37位ながら同2位の格上を撃破したジョルジは、準々決勝の相手がウォズニアッキと同じく元世界ランキング1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)に決定。2016年の出産を経て女子テニス界のトップ復帰を目指しているアザレンカは、第7シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)を6-4、6-2で一蹴し、準々決勝に向けて体力を温存した。

 息子レオ(Leo)くんの親権争いの影響などから、現在は世界ランク63位に後退して今大会にはワイルドカード(主催者推薦)で出場しているアザレンカは、バーティにはとても太刀打ちできないような鋭いパッシングショットで第1セットを制した。続く第2セットも4-1とすると、2本目のマッチポイントではバーティの胸元に強烈なサーブを打ち込んで混乱させ、試合を締めくくった。

 その他では、クロアチアのドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic)が6-3、7-5で英国のジョアンナ・コンタ(Johanna Konta)を下して8強入り。準々決勝では第2シードのキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)と対戦する。(c)AFP/Alastair HIMMER