【9月13日 AFP】ドイツで1946~2014年にローマ・カトリック教会の聖職者1670人が未成年者3677人に性的虐待を働いていたことが、リークされた調査報告書で明らかになった。カトリック教会をめぐっては世界各国で聖職者による児童性的虐待が明るみに出ており、報告書は教会にとって新たな打撃となった形だ。調査を委託したドイツ司教協議会(German Bishops' Conference)の幹部は12日、「がく然とし、恥ずかしく思う」と述べた。

 調査結果は今月25日に正式に公表される予定だったが、ニュースサイト「シュピーゲル・オンライン(Spiegel Online)」など複数のドイツメディアがそれに先立って抜粋を報じた。報告書の執筆者らは、一部の書類が破棄されたり、改ざんされたりしていたため、性的虐待の規模は実際にはもっと大きい恐れがあると指摘している。

 ドイツ司教協議会のシュテファン・アッカーマン(Stephan Ackermann)司教は協議会を代表して「この調査によって示された性的虐待の規模を知り、がく然とし、恥ずかしく思っている」と表明した。

 調査は「被害者のために教会の暗黒面に光を当てる」ことを目的に実施された。教会が自らの過ちに気付き、そうした過ちを繰り返さないためにあらゆる手を打つためものでもあるとしている。

 調査ではドイツの27教区の文書3万8000点を調べた。被害者のほとんどは少年で、半数以上は被害当時13歳以下だった。(c)AFP/Hui Min NEO