【8月14日 AFP】(更新、写真追加)英ロンドンで14日、車が歩行者らをはねた上で国会議事堂の柵に突っ込み、3人が負傷した。警察は、車を運転していた20代の男をテロ容疑で逮捕した。

 負傷者のうち1人は重傷を負った。逮捕された男は、過去に治安当局の目に留まったことはなく、警察によると、捜査への協力を拒んでいるという。

 事件を撮影した映像では、午前7時半(日本時間午後3時半)ごろ、シルバーの車が複数のサイクリストや歩行者をはねた後、柵に突入する様子が捉えられている。

 現場に急行した武装警察は車を包囲し、運転席に銃口を向けながら男を車外に出し、男を拘束。その後の画像には議事堂周辺の道路が封鎖される中、手錠を掛けられたジーンズに黒の上着姿の男が警察に拘束される様子が捉えられていた。

 英警察のテロ対策部門トップ、ニール・バス(Neil Basu)氏は「故意の行為とみられることや手口、ここが象徴的な場所であることから、われわれはこれをテロ事件として扱っている」と述べた。

 ある目撃者は英通信社プレス・アソシエーション(Press Association)の取材に対し、「故意のようにみえた、車は高速で柵に向かっていた」と語った。

 現場周辺のウェストミンスター(Westminster)地区では昨年も、イスラム教に改宗した英国人の男がテムズ川(River Thames)に架かる橋の歩行者らに車で突っ込んだ後、議事堂前で警備に当たっていた警察官1人を刃物で刺し、5人が死亡、約50人が負傷する事件が発生している。(c)AFP