【7月12日 AFP】オランダ南部アイントホーフェン(Eindhoven)では、3Dプリンターで集合住宅を建築する世界初のプロジェクトが進められている。関係者らは来年完成予定のこの集合住宅について、工期短縮やカスタマイズの面で建築業界に革命を起こすものと期待を寄せている。

 このプロジェクトは市議会をはじめアイントホーフェン工科大学(Eindhoven University of Technology)や複数の建築会社が支援しており、寝室3部屋を備えた最初の1棟が2019年6月までに完成する予定。

 責任者の一人よると財源は個人投資家からの出資で賄っており、今後3~5年でさまざまな形状や大きさの建物5棟の集合住宅が造られる予定だという。先週AFPの取材に応じた同責任者は、「これはほんの手始めに過ぎない。革新的な技術や新しい建築方法は時間と共に進歩していく」と語った。

 また、3Dプリンターを使った建築技法の大きな利点は代わり映えしない住宅をカスタマイズすることができ、工期も大幅に短縮できるほか、熟練した職人の人材不足による住宅価格の高騰という問題をも解決できるところだという。

 住宅の家賃は月額900~1200ユーロ(約11万8000円~15万7000円)に設定されており、既に多くの関心が寄せられている。

 オランダでは昨年10月、アムステルダムに世界で初めて3Dプリンターで製作された橋が開通している。(c)AFP