【7月11日 AFP】米電気自動車(EV)メーカーのテスラ(Tesla)は10日、生産能力の大幅拡大を目指し、中国・上海に工場を建設する計画を発表した。米中貿易摩擦が激化する中、同社史上最大の海外進出の動きとなる。

 イーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)によると、1年前から準備を進めてきたこの工場は最終的に年50万台の生産能力を持つ予定。テスラ広報は、新工場の建設は「近い将来」始まる見通しで、生産開始は約2年後、本格稼働はさらにその3年後になるとしている。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は自国企業に対し国内に製造職を残すよう圧力をかけている。また、米中間では通商条件をめぐる対立が激化しており、つい先週末にはそのあおりを受け中国へ輸出されるテスラ車の価格が大きく引き上げられたばかりだ。

 アナリストらは、今回の発表には工場の建設費用や資金源といった詳細が含まれていないと指摘している。中国は既に世界最大のEV市場となっているが、環境に優しい車を優遇する政府の方針もあり、さらなる成長が見込まれている。(c)AFP/Dan Martin