【6月22日 AFP】民主主義が後退している国々に居住している人が世界人口の3分の1に上ることが、21日に発表された研究で明らかになった。民主主義が後退している国には、インド、トルコ、ブラジル、ポーランド、ロシアなどの他、米国も含まれている。

 学術誌「デモクラティゼーション(Democratization)」に掲載れた論文は「2017年時点で世界の大半の人々は民主主義国に居住しているが、26億人が暮らす24か国で民主主義が後退している」と指摘している。

 行政に対する監視が弱体化し、専制支配に向かっているのは主に民主的な地域で、とりわけ西欧、東欧、米国で顕著だという。

 論文の筆頭著者でスウェーデンのヨーテボリ大学(University of Gothenburg)の政治学者アナ・ルーマン(Anna Luhrmann)氏は「メディアの独立性、表現の自由、法の支配が大きく低下している」と指摘し、「この懸念すべき傾向は、世界的に選挙の意義を失わせる」と警鐘を鳴らした。

 ルーマン氏によれば、民主主義が後退している国々の総人口は、民主主義が前進している国々の総人口をはるかに上回っているという。

 こうした傾向に唯一逆らっている地域がアフリカで、チュニジア、ギニアビサウ、コートジボワール、マラウイ、ナイジェリアはここ数年で民主主義が漸増だが大きく前進した。

 今回の研究は、世界の3000人の専門家らが半世紀にわたる膨大なデータをまとめた「V-Dem」と呼ばれるデータベースの最新版に基づいている。V-Demは約180か国について民主主義制度の頑健性の変化を追っている。(c)AFP/Marlowe HOOD