【6月19日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領(40)は、大半の政治家と同様、公務で外出した際には握手やセルフィー(自撮り)撮影に応じ、市民との交流を楽しんでいるようだ。

 ただ、マクロン氏を愛称で呼ぶのは控えた方が良さそうだ。

 大統領は18日、第2次世界大戦(World War II)中にレジスタンス(抵抗運動)に加わった数百人が処刑されたパリ近郊のモンバレリアン(Mont Valerien)要塞を訪れ、待ち受けた中学生の一団に囲まれた。

 そこで男子生徒の一人がマクロン氏に向かって、エマニュエルの愛称の「マニュ」を用いて「マニュ、調子はどう?」と軽々しく呼び掛けたところ、マクロン氏に「それはいけない」と諭される羽目に陥った。

 男子生徒はばつが悪そうに「ごめんなさい、大統領」と謝ったが、マクロン氏はそれでおしまいにはしなかった。

「君は公式行事でここに来ているのだから、きちんとしなくてはいけない」「だから私のことは大統領、もしくはムッシューと呼ばないと。分かったね」とお説教。

 マクロン氏と生徒のやりとりはカメラに捉えられ、ソーシャルメディアで多くの人たちに視聴された。

 とはいえ威厳を大事にし、トップダウン式で執務に当たるマクロン氏自身が、時にぶっきらぼうな物言いで批判を受けることもある。

 先週大統領府が公開した公式動画でマクロン氏は、「生活保護に大金をつぎ込んでいる」と言い放った。また昨年には、大統領が掲げる労働改革の反対派を「怠け者」と呼び、左派の怒りを買ったこともあった。(c)AFP