【6月17日 AFP】16日に行われた男子ゴルフの米国ツアーメジャー第2戦、全米オープン選手権(2018 US Open Championship)3日目で、フィル・ミケルソン(Phil Mickelson)が13番ホールで動いているボールを打ち、2罰打を受けてこのホールをセクスタプルボギー(sextuple bogey、+6)とした。ミケルソンはこの行為について、競技を侮辱したわけではないと主張している。

 ミケルソンはパー4の13番グリーンで迎えたボギーパットで、カップを外れて傾斜を下っていくボールを小走りで追いかけると、このボールをそのままカップの方へ打ち返した。ミケルソンは結局、ホールアウトに8打を要し、2罰打と合わせて13番をスコア「10」で終えた。最終的にミケルソンは全米オープンで自身最多となる「81」をたたき、スコアを11ストローク落としている。

 ミケルソンにとって全米オープンは唯一勝利のないメジャーで、過去に6回2位で涙をのんでいる大会だが、その歴史にまた別の一ページが加わることになってしまった。それでも、48歳の誕生日にいら立ち任せの子供じみた行為に及んだわけではなく、ペナルティーを受けるのを分かった上で、ボールがグリーンを外れるよりもいいと考えて動いているボールを打ったと話している。

「誰かを侮辱するつもりはない。2罰打のことは分かっている。あのときはただ、行ったり来たりして同じようなショットを打ちたくなかった。ルールを最大限に利用するということだ。あの状況では、ただグリーンを行ったり来たりしそうだったから、プレーを続けて2罰打を食らった方がいいと思った」

 それでも同組で回ったアンドリュー・ジョンストン(Andrew Johnston、米国)には、フラストレーションを抑えきれなかった末の行動に見えたようで「一瞬、頭が変になってしまった」のではないかと話している。

「ただやってしまったという感じで、考えた末に起こった出来事ではないと思う。ホームコースで、友人と打っているときなら、ああいうこともあるかもしれない」

 全米ゴルフ協会(USGA)のジョン・ボデナマー(John Bodenhamer)氏は、ミケルソンが動いているボールに関する規則14-5に違反していることは「すぐに」確認したが、「プレー中のボールの動きに影響を与える意図を持った行動を取ってはならない」という規則に抵触するとは考えていないと話した。後者の場合、違反と判断されれば失格になる場合もある。(c)AFP/Rebecca BRYAN