【5月31日 AFP】アイルランド政府は30日、同国内で1946~1969年の間に養子縁組を受けた子供126人について、養父母らを生物学上の両親と見せ掛けるために出生証明書が改ざんされていたと認めた。

 福祉団体「トゥースラ(Tusla)」によると、養子縁組をあっせんしていた団体「聖パトリックス・ギルド(St. Patrick's Guild)」の仲介で子供が新しい家族に迎えられると、出生に関して違法な登録手続きが行われたという。

 聖パトリックス・ギルドが閉鎖されてから6年後の2016年、トゥースラは聖パトリックス・ギルドの書類1万3500部を調査。改ざんがあったことが分かった。

 キャサリン・ザポン(Katherine Zappone)児童・青少年相は出生証明書が改ざんされた該当者について、「出生に関する本当の事情に全く気付いていない」可能性もあると指摘した。

 該当者の現在の年齢は最年少が49歳、最年長が72歳で、当局は全員と連絡を取る予定だという。

 当局は他の団体が関わったものを含む、15万件あまりに及ぶ養子縁組についてさらなる広範な調査を行うとしており、今回のスキャンダルが一層拡大する恐れもある。(c)AFP