【5月29日 AFP】2014年に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便の捜索を行っていた米民間企業が29日、数日中に捜索活動を終了すると発表した。同機が姿を消した約4年前の出来事は、飛行機をめぐる世界最大の謎の一つとなっている。

 MH370便は2014年3月、中国人を中心とした乗客乗員239人を乗せて、首都クアラルンプールから中国・北京へ向かう途中で消息を絶った。

 その後オーストラリアが主導し、12万平方キロメートルの海域で捜索が行われたものの機体は発見できず、航空史上最大規模の捜索活動は昨年1月に打ち切られた。

 しかし家族からの強い要請を受けたマレーシア政府が、海底探査を行う米企業オーシャン・インフィニティー(Ocean Infinity)と、機体もしくはブラックボックスを「発見できなければ報酬なし」という条件で、今年1月に捜索を再開する契約を締結。

 成功すれば最高7000万ドル(約76億円)の報酬が支払われることになっていたが、世界最高レベルのハイテク捜索装置を駆使して海底を捜したにもかかわらず、同機に関連する発見は一切なかった。

 当初先月末までと予定されていた捜索活動は延長されていた。しかし今月の総選挙で予想外の勝利を収めたマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)政権が先週、捜索活動の終了を発表していた。

 米テキサス州に本社を置くオーシャン・インフィニティーは29日、「現在行っているMH370便の残骸の捜索は、間もなく終わりを迎える」と発表。ただ同社広報担当者は、捜索終了は数日以内と述べるにとどまり、はっきりした日時は明かしていない。(c)AFP