【5月26日 AFP】(更新、写真追加)サイクロン「メクヌ(Mekunu)」が25日、中東オマーン南部に強風と大雨をもたらし、少なくとも2人が死亡した。メクヌは24日にはイエメンのソコトラ島(Socotra Island)を直撃し、これまでに7人の死亡が確認された。

 カテゴリー2に発達したメクヌは25日、同国第2の都市サラーラ(Salalah)がある南部ドファール(Dhofar)特別行政区および近隣のウスタ(Al-Wusta)地区を直撃し、強風と豪雨、高波をもたらした。国営テレビは、ドファール特別行政区とウスタ地区の広範囲が洪水に見舞われている映像を放映した。また、複数の地域で多数の車が冠水している。

 メクヌは26日には勢力を弱め、熱帯暴風雨に変わったが、依然として激しい雨と強風をもたらしている。

 警察当局によれば、サラーラ近郊で車に乗っていて洪水に流された男性と、強風にあおられて塀に激しくぶつかった少女(12)が死亡した。また、負傷したアジア人3人が救助された他、海上で身動きが取れなくなった260人の外国人船員を含む数百人が救出された。人口約20万人のサラーラを中心に、現地ではこれまでに学校や政府庁舎から1万人が避難した。

 一方、イエメンの漁業資源相によれば、ソコトラ島には24日にメクヌが直撃し、これまでにイエメン人5人とインド人船員2人の計7人の死亡が確認された。現地では少なくとも19人が行方不明になり、そのうち4人の生存が25日に確認されたが、依然として不明のインド人船員8人の捜索が行われている。(c)AFP