【5月24日 AFP】マレーシアの裁判所は24日、インターネット上で偽の恋人にだまされ、マレーシアへ薬物を運ぶ役割を担わされたと主張しているオーストラリア人の女(54)に対し、下級審の無罪判決を覆して死刑判決を言い渡した。被告の弁護士が明らかにした。

 マリア・エルビラ・ピント・エクスポスト(Maria Elvira Pinto Exposto)被告は2014年12月、クアラルンプールの空港で、リュックサックから結晶メタンフェタミン1.1キロが見つかり、逮捕された。

 その後、高裁は、被告は薬物を運んでいることを知らなかったとして無罪を言い渡した。

 しかし、被告のムハマド・シャフィ・アブドラ(Muhammad Shafee Abdullah)弁護士によれば、検察側はこの判決を不服として上訴。24日に上訴裁が無罪判決を覆し、同被告に有罪判決を言い渡したという。

 イスラム教徒が国民の大半を占めるマレーシアでは、50グラム以上の結晶メタンフェタミンを所持している者は全員密売人と見なされ、有罪判決を受けた場合、絞首刑になる。(c)AFP