【4月21日 AFP】アルメニアの首都エレバンで20日、セルジ・サルキシャン(Serzh Sarkisian)氏(63)が大統領退任後も首相として権力を維持していることに抗議する大規模なデモが行われ、230人以上が逮捕された。デモは同国第2の都市ギュムリ(Gyumri)でも行われた。

 2015年の憲法改正で権力は大統領から首相に移されており、今月17日に議会で首相に選出されたサルキシャン氏はアルメニアの指導者の座を維持することになる。

 新しい議院内閣制の下で議員らは17日、2008年から2期10年間の大統領任期を終えたばかりのサルキシャン氏を首相に選出した。17日に行われた抗議デモには約4万人が参加したが、ここ数日の参加者の数は多少減っている。

 野党支持者らは同国の貧困、腐敗、有力な新興財閥の影響についてサルキシャン氏を非難してきた。アナリストによると、アルメニアでは近年、国民の怒りが高まっていたが、野党が力不足でサルキシャン氏を退陣させることができなかった。(c)AFP/Mariam HARUTYUNYAN