【4月20日 AFP】メキシコの裁判所は、20世紀を代表する画家フリーダ・カーロ(Frida Kahlo、1907-1954)をモデルにした着せ替え人形「バービー(Barbie)」の国内での販売を差し止めた。カーロの肖像については、親族が独占権を持つとの判断を下している。親族側の弁護士らが19日、明らかにした。

 米玩具大手マテル(Mattel)は3月、カーロをモデルにしたバービーを発売したが、ジェンダー規範を拒否していたことで知られるカーロの特徴が再現されていないと批判の声が上がっていた。

 親族らは、マテル社がカーロの肖像を許可なく使用していると主張し、訴訟を起こしていた。人形自体も肌の色が薄く、顔立ちが女性的になり、有名なつながり眉もなくなっていると非難していた。

 裁判所はカーロをモデルにしたバービーのメキシコ国内での販売をただちに差し止め、マテル社によるカーロの「商標、肖像、作品」の一切の使用を禁止した。

 同社が控訴する可能性もあるが、親族はメキシコで判決が確定した後に米国でも同様の訴訟を起こすとしている。(c)AFP