【4月15日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と同盟国の英国とフランスは14日、シリア政権の化学兵器使用疑惑を受けて合同で実施したシリアに対する精密攻撃を称賛するとともに、シリア政府が新たに化学攻撃を行った場合は再び攻撃を実施すると警告した。

 トランプ大統領は14日朝、ツイッター(Twitter)に「昨夜の攻撃は完璧に実行された」と投稿するとともに、英仏に謝意を示した。「この上ない結果だった。任務完了!」

 米軍によると、今回の攻撃の標的には、首都ダマスカス近郊の科学研究施設や中部の都市ホムス(Homs)近郊の化学兵器関連施設2か所が含まれていた。しかしこれらの施設は、ここ数日のうちに避難済みだったとされる。

 シリア国営メディアは、負傷者は3人だけだったと報じる一方、ロシア国防省はシリアの民間人と軍人に「死傷者はいなかった」と発表した。

 米当局によると、今回の作戦には紅海(Red Sea)、ペルシャ湾(アラビア湾)、地中海東部に展開した米軍艦3隻、仏フリゲート艦1隻、米潜水艦1隻が参加。シリア政権に対する外国の軍事攻撃としてはこれまでで最大のものとなった。

 米国防総省のケネス・マッケンジー(Kenneth McKenzie)統合参謀本部事務局長は、今回の軍事行動によって、シリアの化学兵器開発計画は「数年間」後戻りすることになるだろうと述べた。(c)AFP/Thomas WATKINS, with Rim Haddad in Damascus