【4月13日 】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は通商担当の政権幹部らに対し、環太平洋連携協定(TPP)への復帰を検討するよう指示した。共和党議員らが12日、明らかにした。これまでTPPに反対してきた姿勢を一転させた形だ。

 トランプ氏は昨年1月の就任直後、米国のTPP離脱を決定していた。だが、共和党のベン・サス(Ben Sasse)上院議員がホワイトハウス(White House)での会合後、記者団に述べたところによると、トランプ氏は米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)代表と、経済顧問トップであるラリー・クドロー(Larry Kudlow)国家経済会議(NEC)委員長に対してTPP復帰の検討を指示した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、大統領が議員や州知事らと行った貿易をめぐる会合でこの突然の決断を下したと報道。ジョン・スーン(John Thune)上院議員の話として、大統領はライトハイザー、クドロー両氏に対し、「われわれの条件」での復帰を検討するよう指示したと伝えた。

 TPPに参加する日本やカナダ、メキシコなど11か国は先月、米国抜きの新協定に署名した。会合の出席者らは、TPP復帰により、同協定に参加していない中国との間で現在起きている貿易摩擦での米国の立場が強まる可能性を指摘している。(c)AFP