【4月1日 AFP】シリア政府軍は3月31日、首都ダマスカス近郊の東グータ(Eastern Ghouta)地区で最後まで反体制派が残っている同地区最大の町ドゥマ(Douma)への攻撃を強化すると発表した。

 ロシアの支援を受けたシリア政府軍は、長期間にわたって包囲してきた東グータ地区の大半を空爆および地上作戦、さらに反体制派との撤退交渉によって奪還した。これまでに撤退交渉によって東グータ内で分断されていた3か所のうち2か所から4万5500人以上が退去を完了した。

 6週間にわたる政府軍の攻撃を経て東グータで反体制派が残っているのは最大の町ドゥマとその周辺のみとなっている。最後の残留勢力はかたくなに撤退を拒み、ロシア政府が仲介した撤退交渉は行き詰まっている。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、3月31日時点でシリア政府軍は東グータ地区の95%を奪還している。政府軍が攻撃を開始した2月18日以降、東グータでは民間人1600人以上が死亡し、数万人が脱出している。(c)AFP