【3月26日 AFP】(更新)英国で起きたロシア人の元二重スパイの暗殺未遂事件を受け、米国やカナダ、欧州連合(EU)加盟16か国を含む欧米諸国は26日、ロシア外交官100人以上を一斉追放することを明らかにした。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、ロシアの「スパイ」とされる在シアトル領事館職員48人、国連(UN)ロシア代表部12人の計60人の国外追放を承認。さらに同領事館の閉鎖も命じた。カナダ政府も元スパイ暗殺未遂事件を非難し、外交官4人に国外退去を命じた。

 欧州では、ロシアに共通の枠組みで対応するとした欧州理事会(European Council)による先週の決定に従い、仏独などEU加盟16か国がそれぞれ1~4人のロシア人外交官追放を決定。EUのドナルド・トゥスク(Donald Tusk)大統領は、「今後数日か数週間以内に、さらなる追放処分を含む追加措置が取られる可能性がある」としている。

 EU非加盟国では、ノルウェーが1人、アルバニアが2人、ウクライナが13人の外交官追放を決めた。英国は既に23人のロシア人外交官を追放しており、ロシア側もこれに対し英国の外交官追放で応じている。

 ロシア外務省は声明を出し、欧米諸国による外交官一斉追放を「挑発的行為」と非難した上で、報復措置を取る意向を表明した。(c)AFP