【3月25日 AFP】仏パリのエッフェル塔(Eiffel Tower)からロシア首都モスクワの赤の広場(Red Square)や豪シドニー・オペラハウス(Sydney Opera House)まで世界各地の名所が24日夜、地球環境保護キャンペーン「アースアワー(Earth Hour)」により1時間、消灯した。

 アースアワーは「地球温暖化防止を呼び掛ける草の根運動」で、参加する国や地域の現地時間で午後8時半から60分間、消灯活動を行うというもの。2007年に世界自然保護基金(WWF)オーストラリアが行ったのが始まりで、現在は187か国・地域で数百万人が参加する。

 パリではエッフェル塔の消灯に合わせ、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が「自然を守る闘いに加わる意思を示そう」と国民に消灯への参加を呼び掛けた。

 ロシアではモスクワの赤の広場が暗闇に包まれたほか、国際宇宙ステーション(ISS)でもロシアのモジュールで消灯が行われたと国営ロシア通信(RIA)が伝えた。

 アジアでもマレーシアの首都クアラルンプールのペトロナス・ツインタワー(Petronas Twin Towers)や夜景で有名な香港やシンガポールの海沿いの高層ビル群が消灯。

 世界的なランドマークである米ニューヨークのエンパイアステートビル(Empire State Building)も、アースアワーに合わせて照明を落とした。

 アースアワーは消灯による環境保護の意思表示イベントではあるが、ガラパゴス諸島(Galapagos Islands)ではポリ袋の使用が禁止され、カザフスタンで約1700万本の木々が植林されるなど、これまでの10年間に具体的な成果を挙げている。(c)AFP