【3月22日 AFP】アフリカ連合(AU)のムーサ・ファキ・マハマト(Moussa Faki Mahamat)委員長は21日、44か国がアフリカの自由貿易圏の発足で合意したと発表した。ただ、アフリカの経済大国、ナイジェリアや南アフリカは合意案への署名を見送っている。

 各国での批准を経て、180日以内に正式に発足する。実現すれば自由貿易圏として世界最大の参加国数となる。アフリカ諸国の統合を深化させることを目的としたAUの最重要プロジェクトの一つで、2年間の交渉を経て合意に至った。

 また27か国が、国境を超えた人々の自由な往来についても合意し、最大90日間、お互いの国に滞在可能となる。

 しかしアフリカの経済大国のナイジェリアと南アフリカは署名を見送った。ナイジェリアのムハマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は、国内企業や労組から反対の声が上がっているため、さらに協議する時間が必要だと述べている。

 南アフリカのシリル・ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は、「アフリカ諸国と企業を大きく成長させる」と合意案を称賛したが、同国議会での批准後に署名するとの立場を示している。(c)AFP