【3月18日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は、妊娠中絶合法化法案が議会で審議されているアルゼンチンの国民に書簡を送り、命を守るよう訴えた。

 この書簡は、今月13日の法王即位5周年に当たりアルゼンチンが送った祝辞への返信で、5段落からなる。アルゼンチン司教会議(Argentine Bishops' Conference)が公表した。

 法王はその中で「生命と正義を守ることに貢献」するよう同国国民に求め、自らの行いで世界を改善し、「最も弱い者を守る」よう訴えた。

 ローマ・カトリック教会は妊娠中絶の合法化に強く反対している。

 法王はまた、「私の言動によって気分を害するかもしれない人々」に向けて、「許しを請いたい。紛れもなく、私は善い行いをすることを意図している」と記した。具体的にどのような言動について謝罪しているのかは明記しなかった。

 法王はこれまで、中南米で起こった聖職者による性的虐待疑惑をめぐり十分に厳しい措置を取っていないと批判を浴びてきた。

 アルゼンチン出身のフランシスコ法王は、前法王ベネディクト16世(Benedict XVI)の後継に指名されるまで同国の首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の大司教を務めていた。(c)AFP