【3月15日 AFP】大韓スキー協会(KSA)は15日、先月の平昌冬季五輪に出場したフリースタイルスキー男子モーグルの韓国代表2人に対し、同胞の女子選手に暴行を加えたとして永久追放処分を科したと発表した。

 KSAによると、処分を受けたのはチェ・ジェウ(Choi Jae-woo)とキム・ジヒョン(Kim Ji-hyon)の2人で、今月行われた大会で「複数の女子選手に身体的および性的暴行を加えた」とされている。

 KSAの広報は、捜査の結果「チェとキムに永久追放処分を科すことに決めた」とした上で、2人を国内外の大会に出場する上で必須となるKSAの選手登録から除名したと付け加えた。

 広報によると、24歳のチェと23歳のキムは、秋田で行われたフリースタイルスキーのW杯期間中に滞在先のホテルで飲酒したとされており、複数のメディアは、2人は隣の部屋の女子選手を誘ったが断わられたため、暴行に及んだと伝えている。

 現在、フリースタイルスキーのW杯でモーグルの総合6位につけているチェは、韓国で最も有名なスキーヤーの一人で、平昌五輪でも決勝まで進出したが、2本目をフィニッシュすることができなかった。同選手は当時、2022年に行われる北京冬季五輪への出場を目指していると話していたが、その目標は今回の処分で不可能になった。

 経済・技術分野における進歩にもかかわらず、社会には家父長制が根強く残り、権力を持つ男性に対して女性がなかなか公に声を上げることができなかった韓国では現在、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を告発する「#MeToo(私も)」運動が広がりをみせている。(c)AFP