【2月1日 AFP】ベネズエラ政府は1月31日、流動性の危機を克服するため昨年末に導入を発表した仮想通貨「ペトロ(Petro)」について、2月20日から先行販売すると明らかにした。初期値は60ドルに設定したが、原油などを裏づけとする通貨なため原油相場に左右されるとの見通しも示した。

 発行する1億ペトロのうち、3840万ペトロを2月20日から3月19日まで予約販売する。

 初期値は1月中旬時点の1バレル当たりのベネズエラ産原油価格に基づいている。ただし、ペトロは自国の埋蔵原油などを裏づけとしており、ウグベル・ロア(Hugbel Roa)大学教育・科学技術相は「価格は原油市場の変動で変わる」と指摘した。

 世界最大の確認原油埋蔵量を誇るベネズエラは、原油価格の低迷などにより深刻な経済危機に陥っている。米国や欧州連合(EU)による経済制裁も科されるなか、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は昨年12月初めにペトロの導入を発表していた。(c)AFP