■増える犠牲、人道上の「悲劇」の恐れ

 トルコ軍はオリーブの枝作戦で「少なくとも394人のテロ組織のメンバーを無力化した」と発表した。ただしこの人数は別の情報源で確認は取れていない。

 シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、作戦が始まった今月20日以降、トルコ政府が支援した武装勢力とクルド人戦闘員の双方の死者は合わせて111人。同監視団は民間人38人も主にトルコ軍の砲撃によって死亡したとしているが、トルコ政府はこれを強く否定している。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は、作戦開始以降少なくとも11人の子供が死亡したと発表した。

 アフリンにいる医療従事者らはAFPに対し、一連の戦闘が人道上の「悲劇」をもたらすことを恐れていると話している。アフリンの基幹的病院の院長ハリル・サブリ・アハメド(Khalil Sabri Ahmed)氏は「民間人を救うために必要な医薬品と人道支援物資はまもなく底を突く」と語った。

 トルコ災害緊急事態管理庁(AFAD)のメフメト・ギュルオール(Mehmet Gulluoglu)長官は、アフリンから避難民が来る可能性に備え、トルコ国境に近いシリア北部の町で、トルコの支援を受けたシリア反体制派が掌握しているアザーズ(Azaz)にキャンプを設置する計画を立案中だと述べた。(c)AFP/Fulya Ozerkan with Raziye Akkoc in Ankara