【1月24日 AFP】タイ軍事政権ナンバー2のプラウィット・ウォンスワン(Prawit Wongsuwan)副首相兼国防相が多数の高級時計を未申告で所持している疑いが浮上し、政権に対するあからさまな批判が珍しい同国で、辞任や徹底追及を求める声が高まっている。

 12月以降、プラウィット氏が身に着けている腕時計を数えているフェイスブック(Facebook)ユーザーのページによると、高級腕時計は25個に上っている。内訳はロレックス(Rolex)11個、パテックフィリップ(Patek Philippes)8個、リシャール・ミル(Richard Milles)3個などで、総額120万ドル(約1億3000万円)相当。

 これらの時計は就任時に公開された資産目録には含まれておらず、比較的質素な公務員給与でどうやって高級時計を入手できたのか疑問が生じているが、プラウィット氏本人は、友人からの借り物ですでに返却したと説明している。

 タイの国家汚職追放委員会(NACC)は今のところ正式な調査を立ち上げていないが、同氏が時計の持ち主として挙げている人物に聞き取りを行っている。NACCの幹部は、もしも時計が他人の所有物であれば、プラウィット氏には申告の必要はないとしている。(c)AFP/Sippachai KUNNUWONG