【1月16日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は15日、ソマリアで活動する国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム過激派組織アルシャバーブ(Al Shabaab)が、「洗脳と軍事訓練」のため幼い子どもたちを引き渡すよう住民を脅迫するケースが増えていると告発した。

 HRWが出した声明によると、アルシャバーブが子どもの徴兵活動を強化したのは昨年半ば。強制連行を逃れようと家を出た子どもは数百人に上る。

 アルシャバーブは2015年以降、支配地域に大規模なイスラム学校を開設。そこに幼い子どもたちを集め、教師らには組織独自のカリキュラムに従い、「異端の教義」に触れさせないよう強要しているとされる。

 HRWのレティシア・ベイダー(Laetitia Bader)アフリカ上級調査員は、「アルシャバーブは子どもたちを組織に引き入れるため、非情な徴兵活動で地方部の子どもたちを親から取り上げている」と非難した。

 昨年9月には南西部バイドア(Baidoa)近くの村民らがHRWに対し、アルシャバーブの戦闘員らに9~15歳の子ら数十人を引き渡すよう命じられたと明かしたとされる。それを拒否してからというもの、村への脅迫行為が続いており、殺害予告もあるという。(c)AFP