【12月29日 AFP】米ニューヨーク市警(NYPD)は28日、同市の観光名所タイムズスクエア(Times Square)で大みそかに催され、約200万人の人出が予想されている新年の祝賀行事の警備のため、近年最大規模の厳戒態勢を敷くと発表した。

 ニューヨークではここ数か月の間に、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に触発されたとみられる攻撃が2件発生。10月31日にはピックアップトラックが自転車専用レーンに突っ込み8人が死亡し、今月11日にも男が朝のラッシュ時で混雑した地下鉄通路で自身の体に装着したパイプ爆弾を爆発させて3人が負傷した。

 またタイムズスクエアでは今年5月、元海軍所属の男が運転する車が、歩行者らに突っ込む事件が発生。テロ絡みの動機があったとは考えられていないものの、若い女性1人が死亡、22人が負傷している。

 NYPDのジェームズ・オニール(James O'Neill)本部長は、直接的で信ぴょう性のある脅威はないとしながらも、最近発生した事件を受けた予防措置として「近年よりも多くの警察官が配置される」と述べた。加えて爆弾探知犬や対狙撃班の人員も増やすとしているが、具体数への言及は避けた。

 さらに当局は、10月1日にラスベガス(Las Vegas)で発生したような銃乱射事件への対策も講じているという。同事件では元会計士の男がホテルに大量の銃器をひそかに持ち込み、音楽祭の参加者らに向けて高層階から銃を乱射し、58人が死亡。米近代史上最悪の銃乱射事件となった。(c)AFP