【12月29日 AFP】米国とトルコは28日、互いの国民に対する査証(ビザ)の発給業務を約3か月ぶりに完全再開すると発表した。

 両国は、在イスタンブール米総領事館の職員がトルコ当局に拘束され、スパイ活動とトルコ政府の転覆を計った罪で正式に訴追されたことをきっかけに、互いにビザ発給を停止。在トルコ米大使館は、トルコ側の措置は「全くメリットがない」ものだと非難していた。

 ビザ発給の完全再開により問題は収束した形だが、双方が出した声明では両国間に残る疑念が浮き彫りとなった。

 米国側は、在外米公館の職員に対してさらなる法的措置を取らないとの確約をトルコ政府から得たとしているが、在米トルコ大使館は「そのような確約は与えられていない」と否定。

 だが米国務省は「トルコでのビザ業務完全再開に十分なほどに保安態勢が改善した」との見解を表明している。米政府によると、ビザ発給は即ちに再開される予定。(c)AFP