【12月27日 AFP】ブラジル農牧・食料供給省は26日、欧州連合(EU)向けの魚の輸出を年明け3日から一時中止すると発表した。同省の声明によると、今年9月に実施された検査でEU側から懸念を示されたことを受けての措置だという。

 ブラジル国内の水産業を管轄する政府機関のトップ、ルイス・ランヘル(Luis Rangel)氏は、ブラジルとEU間で食品安全基準に関する意見の不一致があったことに言及し、今回の措置についてEU自らがブラジルに対して輸出停止命令を出すことを防ぐ狙いがあったと述べた。

 一方、ブラジルの農産物検査団体は「EUによる9月の調査で、求められていた改善策が実施されていなかったことが判明した」と明言。同国内の脆弱(ぜいじゃく)な検査システムに懸念を示すとともに、「欧州委員会(European Commission)も、特に漁船の品質に関わる部分でブラジルの漁業システムには重大な欠陥があると指摘している」と明らかにした。(c)AFP