【12月21日 AFP】(更新)赤十字国際委員会(ICRC)は21日、内戦で荒廃するイエメンで、コレラへの感染が疑われる症例が100万件に達したと発表した。

 ICRCはツイッター(Twitter)に、「イエメンでコレラの感染疑い例が100万件の域に達し、残忍な戦争に見舞われたこの国の苦悩が際立っている」と投稿した。

 世界保健機関(WHO)は先月、イエメンでは衛生状況の悪化によりコレラが急速にまん延しており、既に約2200人が死亡したと警鐘を鳴らしていた。

 首都サヌアを実効支配するイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」と、親政府勢力が流血の戦いを続けているイエメンに、政府側を支持するサウジアラビア主導のアラブ連合軍が2015年から介入。空港や港が封鎖されてきた。

 先月初め、フーシ派が発射したミサイルがサウジアラビアの首都リヤドの空港付近で迎撃される事態が発生し、連合軍は報復としてこの封鎖を強化。

 これを受けて国連(UN)の緊急援助調整官が、既に差し迫っている人道危機状況のさらなる悪化を招きかねないと訴えるなど国際社会から強い圧力がかかったこともあり、その後一部の封鎖のみ解除されている。(c)AFP