【12月20日 AFP】イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は19日、市民の権利憲章を発表してから1年がたったのを機に演説を行い、国民に対し、自らの権利を主張するよう呼びかけた。

 ロウハニ大統領は「権利は政府にではなく、国民にある」と強調した上で、「国民の権利を文化に変えなければならない」と述べ、若者やソーシャルメディアの利用者らに、権利が侵害されていると感じたらその不満を広く主張するべきだと訴えた。

 また、「国民は政府に放っておいてほしいと思っている」と指摘し、国内の強力な治安組織を念頭に、市民生活への介入を減らし、干渉しないよう求めた。

 ロウハニ師が発表した画期的な権利憲章は、言論・抗議の自由、公正な裁判、プライバシーなどを保障するとしているが、改革派のメディアは、より自由な社会が実現していないと批判している。

 イラン国内では司法界や革命防衛隊(Revolutionary Guards)を含め多くの組織で保守強硬派が支配している状況で、ロウハニ師の主張についても未だに沈黙を守ったままだ。(c)AFP