【12月17日 AFP】18日に行われる17-18NBAのロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)対ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)の一戦では、ハーフタイムに元レイカーズのスーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が着用していた背番号2種類の永久欠番の式典が開催される。対戦相手のウォリアーズの選手も、式典を見逃したくないと考えているようで、スティーブ・カー(Steve Kerr)ヘッドコーチ(HC)は、ハーフタイムに控室へ選手たちを引き上げさせず、ベンチに残す意向を明らかにした。

 カーHCは「バスケ史上最高の選手の一人がつけていた番号の永久欠番など、そうそう体験できるものではない。そして、われわれは偶然にもその場にいることができるんだ。選手たちをロッカールームに閉じ込めて、前半の映像を見せるつもりはないよ。そんなことをしたら、こいつは頭がおかしいんじゃないかって選手に思われるだろうからね」とコメントした。

 レイカーズが許してくれるのであればの話だとカーHCは冗談めかしていたが、レイカーズの最高経営責任者(CEO)ジーニー・バス(Jeanie Buss)氏は即座に反応し、「もちろん歓迎します。NBA史上有数の選手に敬意を表してくれるのであれば、われわれとしてもうれしい」と答えている。

 ブライアント氏は、20年に及ぶNBAでのキャリアをレイカーズ一筋で過ごした末、2016年に現役を引退。通算3万3643得点はカリーム・アブドゥル・ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)氏、カール・マローン(Karl Malone)氏に次ぐ歴代3位の記録で、ファイナル王者にも5回輝いた。

 レイカーズは球団史に残る名選手の功績を全力でたたえるべく、8番と24番という、ブライアント氏が身に着けていた背番号の両方を永久欠番とする。ハーフタイムの式典のほかにも、ステープルズ・センター(Staples Center)の外では「コービーランド」と称したブライアント尽くしのイベントが開催される。

 レイカーズで背番号が永久欠番となるのは、ウィルト・チェンバレン(Wilt Chamberlain、13番)氏、エルジン・ベイラー(Elgin Baylor、22番)氏、ゲイル・グッドリッチ(Gail Goodrich、25番)氏、マジック・ジョンソン(Magic Johnson、32番)氏、アブドゥル・ジャバー氏(33番)、シャキール・オニール(Shaquille O'Neal、34番)氏、ジェームズ・ウォージー(James Worthy、42番)氏、ジェリー・ウェスト(Jerry West、44番)氏、ジャマール・ウィルクス(Jamaal Wilkes、52番)氏に次いで10人目となる。

 レイカーズの指揮官で、現役時代にブライアント氏とともに2回の優勝を経験しているルーク・ウォルトン(Luke Walton)HCは、永久欠番のセレモニーについて「そのときになったら、少し感傷的になるだろう」と語りながらも、「99.5パーセントはどうやってウォリアーズを倒すかを考える」と話し、王者ウォリアーズ側にも試合に集中してほしいと述べていたが、17日にウォリアーズの選手が話したのはコービーと、コービーがリーグに与えた影響に関する話だった。

 ウォリアーズのケビン・デュラント(Kevin Durant)は「コービーは世界一の負けず嫌いで、世界一のバスケ選手だった。すごく懐かしいよ。彼がこのスポーツにあれだけの激しさを持ち込んだ。彼の存在が全員のレベルを引き上げた。対戦相手や、コーチングスタッフを含めた全員のね」と語った。

 デュラントはブライアント氏との一番の思い出として、オクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)に所属していた2012年、プレーオフでブライアント氏擁するレイカーズを退けて勝ち上がったときのことを挙げた。

「誇らしい瞬間だった。すごく良いプレーができて、ついに彼のチームをプレーオフで倒せたんだ。だから僕には、プレーオフでコービーとの直接対決に勝ったことがあると言える。それが言える人間はそう多くない。とはいえ、彼は5回もチャンピオンになっているんだけどね」 (c)AFP