【12月22日 AFP】2019年ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の組織委員会で事務総長を務める嶋津昭(Akira Shimazu)氏は、開催国として日本が決勝トーナメントに進出する快進撃をみせれば、「画期的な」大会として大いに盛り上がるだろうと考えている。

 現在はイングランド代表指揮官のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)の下で2015年大会に出場した日本は、通算2度の大会制覇を誇る南アフリカに34-32で大番狂わせを演じるなど、グループで3勝を挙げたものの、決勝トーナメントには進めなかった。

 AFPの取材に応じた嶋津氏は「開催国として、日本の決勝トーナメント進出はとても大事なことだ」と話し、W杯アジア初開催となる2019年大会でブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)が再び躍進することを期待した一方で、 日本がラグビーで熱狂の渦に巻き込む前にやるべき仕事が残っていると認めている。

「日本が再びグループ3勝を挙げることを期待している。それは彼らの目標であるが、最終的にはもっと先のステージを目指している」「率直にいえば、大会の雰囲気を盛り上げていくためにはまだ山ほど仕事がある。それを後押しするためにも、代表チームがもっと成長して準々決勝を目指していくことが不可欠だ」

 日本が先日のフランス戦を23-23で引き分けたことについて、嶋津氏は大きな期待が膨らんだとして「非常に素晴らしい試合だった。最後は日本に勢いがあり、勝てた試合だったと思う」と話すと、日本はこうした試合の勝ち方を学ばなければならないとの見解を示した。

 しかしながら、大会が成功したといえるのはジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)HCが率いる日本代表チームの成長だけでないとしており、「日本ラグビーフットボール協会(JRFU)とジョセフHCは、決勝トーナメント進出を目指して全力を尽くすだろう。しかし、大会組織委員会としてはそれを最大の焦点にはしていない。ラグビーのファン層をアジア全域に広めて、このスポーツの人気を爆発させていきたい。それがわれわれの最大の目標だ」と語った。

 グループの上位2チームのみが決勝トーナメントに進出できるなか、2019年W杯で日本は強豪アイルランドやスコットランドと同じプールAに入っている。