【12月2日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は1日、2014年ソチ冬季五輪のドーピング再検査で新たにロシアの選手3人に対して永久追放処分を科した。

 世界反ドーピング機関(WADA)が指摘したロシアの組織的ドーピングを調査しているデニス・オズワルド(Denis Oswald)氏による懲罰委員会は、ソチ五輪のバイアスロン女子リレーで2位に入ったロシアのオリガ・ザイツェワ(Olga Zaitseva)を失格処分とした。先月29日には同種目のチームメートであるオリガ・ヴィルヒナ(Olga Vilukhina)が失格となっており、メダルはすでに剥奪されていた。

 現在39歳のザイツェワは、2006年トリノ大会と4年後の2010年バンクーバー大会の同種目でも金メダルを獲得しているほか、バンクーバー五輪では個人マススタートで銀メダルを獲得し、2015年に現役を引退した。

 一方、クロスカントリースキー女子のユリア・チェカレワ(Yulia Chekaleva)とアナスタシア・ドツェンコ(Anastasia Dotsenko)も今回の処分対象となった。チェカレワはソチ五輪の女子4×5キロメートル・クラシカル・フリーリレーで6位に入り、ドツェンコも女子チームスプリントで6位に入っている。しかし、先月には両種目に出場していたチームメートのユリア・イワノワ(Yulia Ivanova)が失格となっており、すでに記録は無効とされていた。

 IOCが発表したプレスリリースによると、一連の再検査やWADAいわくロシアが不正操作したとされるサンプル瓶の法医学的検査から新たに発覚した証拠を基に、オズワルド委員会は現在もドーピング違反の可能性がある36の検体を調査している最中で、同委員会は平昌冬季五輪の開幕前までに、同五輪の出場または出場権を獲得する可能性がある選手全員のヒアリングを完了させる予定となっている。(c)AFP