【11月25日 AFP】コンゴ民主共和国の北キブ(North Kivu)州にある村で頭部を切断された5人の遺体が発見された。当局関係者が24日、明らかにした。

 23日に遺体が発見された村は州都ゴマ(Goma)の北西約200キロ、ウガンダとの国境に近いルチュル(Rutshuru)地域に位置する。被害者はナンデ(Nande)人3人、フンデ(Hunde)人2人で、なたで殺されており、「ルワンダ解放民主軍(FDLR)」の戦闘員による犯行とみられている。また他に2人が同日以降、行方不明になっている。

 村長によると地域一帯では、フツ(Hutu)系民兵が中心となっているFDLRと、ナンデ人、フンデ人の衝突が頻繁に起きており、今年に入り3つの民族の衝突によって数十人が死亡している。FDLRは、ルワンダでツチ(Tutsi)人が大量虐殺された1994年以後、同国からコンゴ東部へ脱出したフツ人が結成。同軍の指導者の中には、ルワンダでのジェノサイド(大量虐殺)への関与で国際指名手配されている者もいる。

 ナンデ人とフンデ人は、コンゴ国内のフツ人を外国人と見なしており、自分たちの領地を奪うためにFDLRを援助していると非難。一方、コンゴ国内の農地を公然と入手しようとしているフツ人は、憲法上保障されている植民の自由をナンデ人が妨害していると訴えている。

 コンゴ東部は過去20年にわたり、鉱物などの資源をめぐって民族同士が衝突を繰り返している。(c)AFP