【11月19日 AFP】大気汚染が深刻なインドの首都ニューデリーで19日、デリー・ハーフマラソン(Airtel Delhi Half Marathon)が開催され、数万人のランナーがスモッグがかかった同市内を走り抜けた。医師らは健康に著しい悪影響があるとして大会の延期を求めていた。

 約1週間前には有害な大気汚染によって学校が数日間休校する事態となっていたニューデリーだが、今回のマラソンには約3万5000人がエントリーしていた。

 在インド米大使館のウェブサイトによると、ニューデリーにおける同日の、人体に有害な微小粒子状物質の指数は189だった。この数値は世界保健機関(WHO)の安全基準の約8倍に当たる。

 ランナーの中には、フェイスマスクをし、一見して分かる朝もやの中を走る参加者や、大気汚染による健康被害を訴える参加者もいた。

 南部バンガロールから参加したマスクをしたあるランナーは「目がヒリヒリするし、喉が渇く」と語った。

 このマラソン大会については、インド医師会(Indian Medical Association)がデリー高等裁判所に対し延期させるよう訴えていたが、同裁判所は16日、大会主催側が健康被害などへの懸念を和らげるためにできることはすべて講じると確約したことに納得したとして、大会の実施を許可した。(c)AFP