【11月8日 AFP】男子テニス、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の専属医師は7日、四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇る王者が来週から英ロンドンで行われるシーズン最終戦、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2017)に出場できるよう「できることはすべて」やっていくと語った。

 アンヘル・ルイス・コトロ(Angel Ruiz Cotorro)氏はこの日、スペインのラジオ局カデナ・コペ(Cadena Cope)に対し「彼が(ロンドンに)いられるよう、できることはすべてやってきたし、今後もそうしていく」と話したが、ナダルが同大会に出られる保証はしなかった。

 世界ランキング1位のナダルは先週、膝のけがを理由にパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2017)準々決勝を試合前に棄権し、最終戦出場へ暗雲が垂れ込めている。

 キャリアを通して膝や手首の故障に悩まされてきたナダルは、パブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)との同大会3回戦で右膝にテーピングを施しており、3日の記者会見では「昨日(2日)も痛みは非常に強かったが、やめる時ではなかった。治療をして、ロンドンでプレーするために全力を尽くすが、ここで棄権するというだけでも十分につらいことだから、それについて今は話せない」とコメントしていた。

 ルイス・コトロ氏によると、ナダルはフランスに「良い状態で到着したが、1回戦か2回戦の後に少し痛みを感じ始めた」という。

「彼も心配していたので一通り検査をしたが、腱に深刻なダメージは見つからなかった。今後は筋肉を使った運動を続けられるよう治療を開始し、彼の望み通りにロンドンへ行かせてあげたい」

「楽観的でいなくてはならないが、素晴らしいシーズンの終盤におけるこの状況には現実的に向き合わなくてもいけない。細心の注意を払う必要がある。健康体が最大の優先事項だ」

 ナダルは上位8人によって競われるツアー・ファイナルで優勝した経験はなく、2010年と2013年の準優勝がこれまでの最高成績となっており、ここ3年間ではけがで2度欠場している。(c)AFP