【11月8日 AFP】米南部テキサス(Texas)州の教会で発生した銃乱射事件の実行犯デビン・パトリック・ケリー(Devin Patrick Kelley)容疑者(26)が、過去に精神科病院を脱走していたことが当時の警察調書で明らかになった。

 ケリー容疑者はテキサス州の小さな町サザーランドスプリングス(Sutherland Springs)の教会で5日、アサルト(攻撃用)ライフルの一種を乱射し、26人を殺害、20人を負傷させた後、銃で自殺した。

 2010~2014年に米空軍に所属していたが、妻と連れ子に暴行を加え、赤ん坊だった連れ子の頭蓋骨を折ったとして2012年に軍法会議にかけられた。結果、ケリー容疑者には禁錮1年が科され、2014年に懲戒除隊処分になっていた。

 今回、地元ヒューストンのNBCテレビ系列のKPRCが入手したエルパソ(El Paso)警察の当時の調書によると、ケリー容疑者は家族への暴行で有罪判決を受ける前に入院させられていた精神科病院を2012年6月に脱走していたとみられている。

 ケリー容疑者の失踪届を出した病院職員は警察に対して、同容疑者は精神疾患があると証言。自分や他人に危害を与える恐れがあり、配属されていたホロマン空軍基地(Holloman Air Force Base)に銃を持ち込もうと侵入したところを取り押さえられたこともあると話している。

 エルパソ警察は、ケリー容疑者が自身の上官に対する「殺害(予告)の脅迫を実行に移そうとしていた」という報告を受けていた。その後、ケリー容疑者は居場所を突き止められ、勾留された。(c)AFP