【9月28日 AFP】ロシアの首都モスクワ(Moscow)の裁判所は28日、2014年のソチ冬季五輪で同国の組織的ドーピング計画を支援したと証言し、現在米国に逃亡している反ドーピング研究所の元所長、グリゴリー・ロドチェンコフ(Grigory Rodchenkov)氏に逮捕状を出した。

 裁判所の広報を担当するユノナ・ツァレバ(Yunona Tsareva)氏は、「検察当局は国際指名手配リストにロドチェンコフ氏を追加した。国際指名手配を受け、当裁判所も9月21日、当人不在で逮捕の決定を下した」と述べた。

 ロドチェンコフ氏は昨年5月に米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)のインタビューで「精密な作業だった」というドーピング計画にロシア選手数十人が関与していたと語った。

 また、同年11月にはロドチェンコフ氏が1417件の検体を検査前に「意図的に破棄した」ことを認めたという衝撃的な報告書が、世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会から発表された。

 これらを受け、ロシアの陸上競技選手たちは、昨年のリオデジャネイロ五輪や先月英ロンドン(London)で開催された世界陸上への出場を禁止されている。(c)AFP