【9月24日 AFP】男子テニスの国際大会レーバー・カップ(Laver Cup)は23日、チェコ・プラハ(Prague)で2日目が行われ、欧州チームはキャリア初めてダブルスを組んだロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の活躍で合計ポイント9-3とし、優勝まであと2勝に近づいた。

 ワールドチームのサム・クエリー(Sam Querrey、米国)/ジャック・ソック(Jack Sock、米国)組と対戦したフェデラー/ナダル組は、序盤から好調で第1セットを6-4で先取。ネットに詰めたフェデラーが豪快に空振りをすれば、笑みをこぼすなど、2人は目に見えて試合を楽しんでいた。

 しかし、第2セットに入ると真剣モードに一転。互いにブレークを喫すると、このセットを米国ペアに1-6で奪われた。それでも2人合わせて四大大会(グランドスラム)のシングルスで通算35勝を誇るナダルとフェデラーは、スーパータイブレークで流れを引き戻し、最後は10-5で安堵(あんど)の決着をつけた。

 試合後にはダブルス再結成の可能性について「良いアイデアではない」とそろって否定したが、31歳のナダルは、長年のライバルで良き友人でもあるフェデラーと初めてペアを組んだこの日のことを一生忘れないだろうと話した。

「ライバルという歴史を経て、お互いにとって忘れられない経験になった。2人とも最高に楽しんだよ。ロジャーが自分の隣でプレーするという可能性はこの上ない特権であり、いつか実現させたいと思っていたが、ついにきょう、それを現実のものにできた」

 一方、36歳のフェデラーは「もう彼が全部話してくれたよ」とくすくす笑うと、こちらも「僕にとっても最高の瞬間だった。ありがたいのか残念なのか分からないが、これからは再びライバルとなる。でも今回は本当に特別なものになった。一生の思い出さ」と語った。

 第1試合では、今年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)を制した世界ランク2位のフェデラーが6-4、6-2で同16位のクエリーを一蹴。

 続く第2試合では、全仏オープンテニス(French Open 2017)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)覇者の王者ナダルが6-3、3-6、11-9で世界21位のソックとの接戦を制した。

 ビッグサーバー同士の一戦となった第3試合では、世界ランキング20位のニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が4-6、7-6(7-4)、10-6で同19位のトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)から逆転勝ちを収め、ワールドチームが一矢報いた。

 大会最終日となる24日は、シングルス3試合とダブルス1試合が行われ、1試合を勝つごとに各チームに3ポイントが与えられる。(c)AFP/Jan FLEMR