【9月21日 AFP】レストラン格付け本「ミシュランガイド(Michelin Guide)」の三つ星を獲得した南仏のレストランのシェフが、この栄誉を返上したいと訴えている。完璧な料理を日々提供しなければならないという重圧から逃れたいという。

 セバスチャン・ブラス(Sebastien Bras)氏(46)が南仏ライヨール(Laguiole)村で営むレストラン「ル・スーケ(Le Suquet)」は、1999年にミシュランの三つ星を獲得し、名門レストランの仲間入りを果たした。フランスには現在、こうしたレストランが27店ある。

 しかしブラス氏は20日、「新たな章を始めるため」として、レストラン格付け本「ミシュランガイド(Michelin Guide)」2018年度版への非掲載を求めた。

 ブラス氏はAFPの取材に対し、誰もが欲しがる名声によって「大きな充実感」を得られたが、厳格な水準を維持することは「とてつもなく大きなプレッシャー」でもあったと語った。

「年に2~3回、(ミシュランガイドの)調査があるが、それがいつかは分からない。提供する料理すべてが調査対象となる可能性がある。つまり、毎日厨房(ちゅうぼう)から出される料理500皿の中の1皿が、その調査に当たるかもしれない」

「知名度は下がるだろうが致し方ない」として、「自分の創作料理がミシュランの調査員に受けるかどうか悩むことなく」客の舌を魅了し続けたいと続けた。

 ミシュラン側によると、星を獲得したフランス人シェフで、レストラン内での立場や店舗のビジネスモデルに関する大きな変更以外の理由で自らミシュランガイドへの非掲載を求めた例は初だという。

 同ガイドの審査委員、クレール・ドーラン・クローゼル(Claire Dorland Clauzel)氏は、ブラス氏の要請について「考えは尊重する」とし、これによって「自動的に」ル・スーケがミシュランガイドから除外されるわけではないが、十分考慮されることにはなるだろうと述べた。