【9月10日 AFP】フランスの絵のように美しい町の教会で、聖水盤の中身が何者かによってブランデーに取り替えられ、観光客らが驚くという出来事があった。地元の観光事務所が8日、明らかにした。

 8月の終わりにフランス東部ジュラ(Jura)県シャトーシャロン(Chateau-Chalon)にある教会に足を踏み入れた観光客らは、まぎれもないフルーツブランデーの香りが強烈に漂ってくることに気付いた。

 近くにある観光センターを訪れた旅行客らは職員に対して、「十字を切ったらブランデーの香りがしてきたんですが、この町の風習なんですか」と尋ねたという。

 当局はこの報告を受けて、すぐに調査を開始。観光事務所の職員は、「2つの聖水盤にはそれぞれ1リットルのブランデーが注がれていて、教会の中に入るだけではっきりとその香りが分かるくらいでした」と話した。

 この教会では通常、ミサが行われることはなく、聖水盤は空にされている。製水盤は事件発覚後すぐに洗われ、翌日の祭礼に備えて聖水に入れ替えられた。

 誰がどんな目的でブランデーを入れたのかは今のところ不明だが、クリスチャン・ビヨーム(Christian Vuillaume)町長は「明らかにジョークだろう」と語り、「笑ってしまった。この人物にはユーモアがあり、伝統を打ち破ろうとしてやったのだろう」としながらも、「皆が皆、面白がったとは思わないがね」とコメントした。(c)AFP