【8月11日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は10日、ロシアが在モスクワ(Moscow)米大使館の職員削減を求めたことに関し、人件費が減るとしてウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に感謝した。

 ロシア政府は先月、米大使館の外交官や現地採用スタッフら755人の削減と、関連施設2か所の閉鎖を米政府に求めた。冷戦(Cold War)終結後の米ロ関係で最大の冷え込みを示すものと受け止められたが、ロシアとの関係緊密化を以前から唱えてきたトランプ氏は10日、対ロシア関係の危機の中にも良い面はあるとの見方を示した。

 トランプ氏は、休暇を過ごしているニュージャージー(New Jersey)州で側近らと会った後、「われわれは人件費削減に取り組んでいるところであり、彼(プーチン氏)には礼を言いたい。多くの人を解雇するようにしてくれたおかげで人件費が減り、彼には本当に感謝している」と述べた。

 ロシアによるウクライナ紛争介入と米国による対ロシア制裁をめぐり、米ロは対立している。さらに昨年の米大統領選で、ロシアがトランプ氏の当選を後押しするため介入したという疑惑をめぐり両国関係は一層悪化した。(c)AFP