【7月28日 AFP】稲田朋美(Tomomi Inada)防衛相は28日、南スーダンでの国連(UN)の平和維持活動(PKO)の日報をめぐる問題の責任を取り、辞任を表明した。安倍晋三(Shinzo Abe)首相の今後の政権運営に大きな打撃となるのは必至とみられる。

 稲田氏は記者会見で、「防衛大臣としてその責任を痛感しており、防衛大臣としての職を辞することとした。先ほど、安倍総理大臣に辞表を提出し、了承された」と述べた。

 稲田氏は昨年8月に防衛相に任命され、安倍首相の強い国家主義的な考えに共鳴しているとして首相からの信頼もあつく、防衛相就任時には将来の首相候補との声も上がっていた。

 だが、南スーダンのPKOに派遣された陸上自衛隊の部隊が作成した日報の取り扱いをめぐる問題が浮上するなど、約1年の在任期間には複数の問題が取り沙汰された。

 安倍首相は稲田氏の辞任表明後、記者団に「閣僚が辞任することになったことについて、国民の皆さまに心からおわび申し上げたい」と陳謝した。(c)AFP/Miwa SUZUKI