【7月26日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)が、中国を侮辱するような動画をソーシャルメディアに投稿したDFケネディ(Robert Kenedy Nunes do Nascimento)をアジア遠征のメンバーから外し、強制送還したことがわかった。25日、アントニオ・コンテ(Antonio Conte)監督が明かした。

 ケネディは先日、自身のインスタグラム(Instagram)に問題の動画を2本投稿。片方は侮辱的なもので、もう一方は居眠りしている警備員の動画に「起きろ中国、この間抜けが」という言葉が添えられていた。これがクラブの有力市場の一つである中国で大きな問題になり、3-0で勝利したアーセナル(Arsenal)との親善試合では観客からやじを浴びた。

 クラブはすでに、ケネディが「中国のみなさまの気持ちを害し、傷つけた」と公式に謝罪していたが、侮辱だとの中国メディアからの批判を受けて、ツアーのメンバーから外すことを決めた。ケネディはチームとともに中国からシンガポールへ移動し、23日と24日の練習には参加していた。

 2-3で敗れたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との親善試合の後、コンテ監督は、「選手はこうなったことを反省しているが、決断を下した。過ちを自覚してもらわなければならない。本人は申し訳なく思っているが、帰国してもらう」と話した。

 この件については、ケネディ自身も謝罪し、問題の投稿を削除しているが、これで新シーズンをチェルシーで過ごせるかはかなり微妙になってきた。

 2015年にカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のフルミネンセ(Fluminense)から600万ポンド(約11億円)で加入したケネディだが、昨季は期限付き移籍先のワトフォード(Watford FC)で途中出場がわずか1試合。その移籍を途中で切り上げてチェルシーへ復帰したものの、出場は優勝が決まった後の2試合にとどまった。

 チェルシーはこの後もシンガポールにとどまり、29日にイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)と親善試合を行う。(c)AFP