【7月25日 AFP】フランスとスペインの国境を走るピレネー山脈(Pyrenees)で、209匹のヒツジが渓谷に転落して死んだことが分かった。ヒグマに追い掛けられたとみられている。当局が24日、明らかにした。

 ヒツジの死骸が見つかったのはピレネー山脈のフランス側のクーフラン(Couflens)。ピレネー山脈では20年前、絶滅の危機から救うためにヒグマが野生に放されたが、昨年も家畜が襲われる被害が相次いでいた。

 地元当局は声明で、ヒグマの襲撃によって残念にもヒツジ209匹が死んだとし、「真夏の時期にも、ヒグマがいることでヒツジや牛、馬の群れに重大な損害をもたらし得ることが改めて分かった」と述べている。調査を進めており、ヒツジの所有者には補償が行われるという。

 スペインのカタルーニャ(Catalonia)当局はAFPの取材に、スペイン北部のヒグマは全頭、衛星利用測位システム(GPS)で追跡できる発信機が装着されているとして、襲ったヒグマはフランスで生まれた個体だとの見方を示した。

 ピレネー地方では昨年10月、一部の羊がヒグマに襲われたことを受けて牧羊業者およそ70人が抗議行動を行った。

 ヒグマは大型のものだと体重250キロ、体長2メートルにも成長する。しかし当局はピレネー一帯のヒグマについて、生息数は増加しているものの、家畜の被害に顕著な増加はみられないとしている。(c)AFP